外来で膝が痛いと言われれば、一通りの膝の診察をし(北海道でなら普通に自分でポジショニングしてレントゲン撮影もしてました。膝2R、荷重も、必要なら軸写も;しかもその当時はフィルムだった…)、眠れないといわれれば、うつ含め精神心理的な問診と内科的診察を重ねる。
こういう基本的な診療のスタンダードなスタイルは、初期研修の時の、例えば整形外科研修や精神科研修(ああ、どこも厳しかったなあ…)で鍛えられたけれど、同時に貪るように読んでいた「American Family Physician」という雑誌が僕のFP的枠組みを作っていると最近感じている。
その雑誌で扱われているのは、よくみる高血圧や脂質代謝異常などのコモンな疾患もさることながら、梅毒のスクリーニングの話だったり、手根管症候群の治療エビデンスの話だったりがさらっと載っている。そしてそれを僕たち家庭医(Family Physician)の研修を受けた医師は、自分の診療範囲内の健康問題だとして、あたりまえに受け取っている。これ、他の研修を受けた医師たちや、逆に診療をうける患者さんとしては、どう感じるのだろうか(そんなの当たり前だ、と受け取ってほしい)。
新年に、急に気になりだして、AAFPのウェブサイトを見ると、やっぱり魅力的な紙面で、円安なのにドルで大枚はたいて購読してしまった…。この投資、絶対に自分の臨床能力のブラッシュアップのために活用して、回収しよう…